【質問】サウザーさんのように不労所得を得たいと思いましたが、第一歩として何から始めたらよろしいでしょうか?

困った質問である。

ところで、このブログ、早くも読者からの質問にお答えする、と言う非常に依存的なスタイル(僕はとても楽ちんだ)に陥っている事を読者諸兄はお見通しであろうか。

まあそれはそれとして、カネの話、ですかな。お答えして行きたい。

不労所得…。

うーん。

ロバート・キヨサキ先生の金持ち父さんシリーズ、これはとっても良い本であるし、大家などは絶対に読んでるバイブル的な本である(※あえては言わないけど)が、如何せん、僕はこの不労所得という言葉だけは嫌いである。

なぜか。

不労所得とはある種、鏡のような言葉であって、事業家がこの鏡を覗けば事業家が映るし、猿がこの鏡を覗けば猿の顔が映る、という仕掛けになってる。

僕が忌避する理由は、猿流の解釈でこの言葉を使う人が余りにも多過ぎて、言葉が殺されちゃった感があるからだ。

なぶり回されてダサい言葉になった。死語化したと言えば、権利収入とかも同じ。()が付く。

この質問を下さった方も、どうやら不労所得と言う言葉をたいへん安易に使ってると思われる訳でありまして、

「自分が働かなくても、自動的に入ってくるお金」

ぐらいの安直な解釈で使っているのであろう。

主題はあくまで自分である。

宇宙には、遊んで暮らしている自分しか存在しない。

自分がコツコツ働きたくない、と言う強欲(と怠惰)の心だけがあって、自分は社会に対してどんな価値を提供するだろうか?とか、どういう責任(リスク)を負うのだろうか、などの事は、露ほども考えていないのである。

コインには表側と裏側があり、バランスシートには左に資産の欄と右に負債・純資産の欄がある。

物事は表裏一体の関係である。

ゆるゆるニート生活という表面があれば、その裏面に何があるのか?を必ず考えねばならない。

そこで、問題となるのが『不労』という言葉の解釈である。

猿は、「働かず」と解釈する。ただ、口を空けて上向いてるだけ、の状態だ。

心得たる人は、「労働力にあらず」という解釈をする。

労働力ではない『商品』を売って収入とする。

(参考)資本主義の世界は巨大なフリマのようなもので、みんなが商品を持ち寄って成立している。勤め人は、労働力という商品以外に、お金と交換してもらえる商品を持ってないって話。逆に言うと、労働力以外に商品を持たない事が『勤め人』の定義。
Voicy 第四話 資本主義の世界は商品の集合
→音声での表現になるけれど、労働力とか商品とかの話を詳しく論じております。勤め人卒業してニートになるなら必須の知識。

そして、ビジネスモデルの始まりから終わりまでを、IT技術や人のマネジメントによって高度に自動化させて、事業主たる自分が動かずともオートメーションで売上が立つよう、洗練されたビジネスモデルを作り上げている。

ロバート・キヨサキ先生は、不労所得という言葉に対して、上で僕がやったように小難しいうんちくを垂れなかった。

だから商業的には成功したと思う。

だが、不労所得を量産したと言う意味では、社会に与えた害悪も大きいと僕は思うのである。

典型的な勤め人は、資本主義の市場に持ち込んだとして、現金と交換してもらえる商品を思いつきもしない、という一つ目のハードルがある。

典型的な勤め人は、「こんな商品・サービスを市場に持ち込めば売れる!」と言うアイディアがあっても、事業のタネ銭を持ってない、貯金が出来ない、という二つ目のハードルがある。

典型的な勤め人は、商品を作ったは良いけど、広告宣伝の思案が無くて、自分の商品を買ってくれるお客さんを見つけられない、という三つ目のハードルがある。

典型的な勤め人は、部下や後輩を怒鳴りつけて命令することは出来るが、対等の商交渉には弱い。ゆえに外注先などフラットな関係の協力者を見つけられず、チームを作れない、という四つ目のハードルがある。

典型的な勤め人は、人を信じて人に任すことが出来ない、人間的魅力を磨いてないから協力者にナメられる、ゆえに最後までビジネスを自動化できない、という五つ目のハードルがある。

典型的な勤め人は、組織の歯車に特化し過ぎていて、ビジネスモデル全体を見通すことが出来ないし、ゼロから組み立てることも出来ない、という六つ目のハードルがある。

ちゅーわけで、今この瞬間の当意即妙によって、典型的な勤め人の悪徳を書き並べた訳だけど、質問者の方の言う『不労所得()』を得ている人たちってのは、上に並べた悪徳をほぼ完璧に克服し、ミスったら乞食になる覚悟で事業家やってんだよ。

それを簡単に、

「ボクも不労所得ほしいです、どうしたらいいですこぁ?」

と訊かれたら、腹が立つか、笑止だ小僧ってなるか、呆れられるか、そりゃあ仕方ないことでは無いだろうか。

という事で、上に並べた『六つの悪徳』(←思いつきで適当に書いた)を克服する所から頑張ってください。

をはり。

 

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ちびっとだけ宣伝。

我輩、たいそうオーディオブックマニアで、既存品では満足できなくなって自主製作をし始めたんですな。

若くして事業経営に成功したkaiさん(ブログ:演奏日記)が、経営で成功するには信用を積み重ねることがいちばん大事なんだ!とお話してくれるオーディオブック。

上に書いた勤め人の悪徳の中で、四つ目と五つ目に効果がある、と思うんですな。

通勤時間とかに勉強のネタになると思う。必要な人がいたらどうぞ。