【voicy文字起こし】第四十五話 「テクノロジーの格差を利益の源泉にする」

自分をどこに置くかが非常に大事。

立っている場所だけで人生はぜんぜん違う。

最先端、新しい技術、新しい武器で戦うところに自分の身を置くべし。

小さくてもいいからスモールビジネスを持つべし。

自分で商品を作る側、自分で作って売る側、ビジネスモデルを持っている人、に位置するとすごく楽。

 

参考:Voicy音声版はこちら:「テクノロジーの格差を利益の源泉にする」

目次

1.初めのあいさつ

2.ローマ時代のかき氷屋さんと、現代のかき氷屋さん

3.どんな素晴らしい革新技術が起こっても、勤め人である以上、金持ちにはなれない。

 

初めのあいさつ

サウザーラジオ「青雲の誓い」第45話、今夜もよろしくお願いします。

このラジオの目的というのは「経済的な独立をどうやって果たすか?」ということでございます。

その「経済的独立を果たすとどんなことができるか?」とは、昼間ぶらぶら寝て自分の好きなことだけして生きていく、それでも貯金が貯まるというようなことです。

僕はまさにそういうだらしない生活を手に入れたんですけれども、
「そういう風に生きたいなぁ」という方に聴いて頂ければいいなと思っております。

 

今日は大好評の「商品の作り方」にまつわる話をしようかなと。

「ビジネスモデルの作り方」についてですね。

資本主義というのは、一つの理路整然としたゲームなんです。
そのゲームのルールをもとに考えると、まず、テクノロジーの最先端に位置取りすることが大事。
それから勤め人100%の状態で資本主義に位置取りしないことが大事ですね。

要するに、自分と言う”カラダ”、自分という客観的な人間を、どこに置くか?いうことが非常に大事になってくるんです。

 

本当に置いてる場所だけで人生って全然違うんで。
努力とか頑張るとかね、立ってる場所に比べたら、そんなに大事なことじゃないんですよね。

「どこに自分を置くか?」がとにかく大事なんだということて。

今日は「テクノロジーの話」させていただきたいなというふうに思います。

ローマ時代のかき氷屋さんと、現代のかき氷屋さん

「かき氷屋さん」という商売をちょっと考えてみてほしいです。

僕が知ってるそのかき氷エピソードで最古の話をしていきたいと思います。

 

その時代ってのは、ローマの時代ですね、皇帝アウグストゥス帝の時代。

この時代にアウグストスというのは皇帝ですごく絶大な権力を持って、しかもそのローマを偉大な帝国に育ててゆく基礎を築いた皇帝なんです。
素晴らしい業績を残し、しかも長寿の人だったから超長期の政権で政治は安定し、ありとあらゆる権力と富が集中して、ものすごい絶対の王様の状態なんですよ。

このアウグストゥスの時代、アウグストゥス帝が夏になって「かき氷食いたい」って言った時に隊列組んでアルプスの山奥に氷切り出しに行くんですよね。

これが最古のかき氷ビジネスのモデルです。

 

夏でも寒い山に登りに行き、凍ってる所で氷を切って、その氷を隊列組んでかついで溶けないように急いで運ぶ。
そういう作り方でかき氷作って皇帝陛下に食べてもらうというビジネス、めちゃくちゃ手間かかりますね。

でもそのかき氷屋で働く勤め人達はちゃんと給料もらえるんですよ。

寝て起きて、労働力を発揮するために衣食住って必要なんですけれども、そのための労働力を再生産するための経費を給料としてもらうことができちゃうんですよね。

 

ところが、現代だと冷蔵庫ってのがあるじゃないですか。

別にアルプスの山の奥まで氷切りに行かなくていいんですよ。
冷蔵庫で氷が作れるんですよ。
とすると、キャラバン組んでアルプスの山攻めるような人員って要らないんですよね。

今のかき氷屋のビジネスモデルというのは冷蔵庫があってかき氷擦る人がいてかき氷受け渡すだけじゃないですか。

そこで働いてるスタッフの人というのは給料、多分時給ですよね。マニュアルがあれば誰だって出来る。
これもまたの労働力を次の日も再生産するためだけの経費が、「おつかれー」つってパッてもらえるだけの話。

大きな労働力は不要なんです。冷蔵庫のおかげで。

 

「当時のかき氷の値段がどうだったか?」って言うとわざわざアルプスからの氷を切り出して運んでつくるみたいなかき氷はアウグストゥスみたいな皇帝しか食えないんですよ。

庶民にはかき氷なんてとても食えないものであったと。

現代のかき氷はどうかっていうと簡単に食べられるんですよね。

「それはなんでか?」っていうとテクノロジーの進歩です。

そしてそのテクノロジーがいかに進歩してもモノの値段は結局労働力に行き着くんですよ。

どれだけの労働力がかかってるかによって、モノの値段というのは決まる。

だから、金の正体というのは「労働力=人間の原価」なんです。

 

大事なのは、「皆がキャッチアップするまでの間、世界で初めて冷蔵庫を用いたかき氷屋を営むと大儲けできる」ということです。

「それは何故か?」って言ったら、アルプスにキャラバン組んで氷切り出しに行くという、すごく非効率な”かき氷屋スタイル”ってのが業界のスタンダードだったんで。

そんな時に“冷蔵庫を用いてかき氷屋をする”というのは業界の革新な訳じゃないですか。

そうするとかき氷の平均の価値はそのアルプスに氷切り出してつくるというその”業界のスタンダード”が一杯の値段になるんですよ。

それにかき氷の値段というのは引きずられるんですよね。

だから最初に冷蔵庫を用いたかき氷屋をやると、大儲けできるっていうことですね。

 

ところが、これっていずれキャッチアップされるんです。

スマホの業界とかもそうですけれども、利益取れるのは最初だけなんですよ。

だからキャッチアップされ平均が押し上がってくるまでの間だけは、利益を得られるという。

テクノロジーを用いた利益のあげ方というのはこういうようなイメージになりますね。

どんな素晴らしい革新技術が起こっても、勤め人である以上、金持ちにはなれない。

ここで考えていただきたい事は、「勤め人である以上どんなに先進的なかき氷屋に就職しても、もらえる給料って少ない」ということ。

「それなんでか?」って言ったら、勤め人の給料は生み出した利益で決まってるんじゃないんですよ。
責任で決まってるわけでもないんですよ。
結果で決まってるわけでもないんですよ。

だって”結果”で給料が決まるんだったら最先端のかき氷屋に就職して、めちゃめちゃ利益上がって、その分給料をもらえるはずじゃないですか。

でも、勤め人にはそんなことは起こらないんですね。

 

儲かるのは「冷蔵庫」という最新兵器を導入したビジネスオーナー・事業家・起業家だけで、彼らが莫大な利益を手にするんですよね。

人件費は材料の仕入れと同じです。

かき氷の練乳と同じ。

練乳に「儲かったんだからもっとカネくれ」って言われたらどうですか?

「練乳は黙ってろ」って事でしょ。勤め人の立場は練乳と同じ、相場で売り買いされる商品なんですよ。

だから技術革新で変化が起こって、ものすごい大きな利益を生むチャンスというのはあるんですけれども、勤め人である以上はその利益の源泉にアクセスする事って出来ないですよ。

 

今、すごく”インターネット革命”という革命がずっと起こってますよね。

本当変化の大きい時代で、ありがたいことだと僕は思っております。

イケハヤ先生が先だって出版社をボロクソに殴りつけておりまして、僕も「ププっ」て思ってそれを聞いておりましたんですけれども。

それはいいとして、「何がすごいか?」と言ったら、やっぱり中抜きが無くなるって言うことですね。

 

「note」という、新しいビジネスモデルというかシステムがありますよね。
noteを使えば、出版社のでかい自社ビルと「編集の方の給料」というのをすっ飛ばすことができるわけじゃないですか。
それってアルプスに氷切りに行くモデル時代に、一人冷蔵庫を導入して、キャラバンの隊列の人を全員クビにするのと非常に近いですよね。

要するにそのテクノロジーの進歩が起こっているというのはそういうところじゃないですか。
やっぱり利益にあげる人というのは、商品を持つ人、すなわち事業家だけなんですよね。

だから勤め人は技術がどれだけ進歩しようと、「勤め人でいる限りは自由なお金を掴めない」ということになってしまいますよね。

どんだけ時代が進んでもローマの頃と同じですよ。衣食住が与えられるだけです。

 

だからやっぱり資本主義の世界というのを見た場合、「自分が立ってる場所」っていうか「位置どり」というのを気をつけないといけないわけです。

やっぱり最先端、新しい技術、新しい武器、効率的なビジネスモデルで商売してるところに身を置くということ。
競争力が強いということは、競争が無いということです。
そして、小さくてもいいから、スモールビジネスでいいです、事業家になることを実践してください。

自分で商品を作る側、自分で作って売る側、ビジネスモデルを持っている人に位置して置くとすごく楽です。

 

あとなんかちょっとした歴史トーク入れておくと、長州藩に大村益次郎という大将軍がいたんですよ。
幕末の戊辰戦争で活躍した人ですね。

「第二次長州征伐」というのがあったんです。

幕府が、長州藩を潰すために攻め込んでくる。

そこで大村益次郎という人は幕府軍を倒すため、ライフル銃を買い揃えようとしたんですよね。火縄銃と、ケベール銃と言って火縄銃に毛の生えた程度の銃が、幕軍の平均的装備だったんです。

ミニエー銃と言う最新式のライフル銃を用いることで、幕府軍を圧倒することができた。ちょっと脇道にそれると、このライフル銃を用意してくれたのは坂本龍馬の率いる”海援隊”なんですけどね。海援隊は「最先端過ぎて絶対手に入らない」と言われていた、その最先端のミニエー銃をどこからともなくあっさり仕入れて来て、大村益次郎と高杉晋作の率いる長州軍は緒戦で幕府軍をコテンパンにやっつけて、幕府の1割くらいの兵力で勝ってしまったという結果です。

やっぱりこれは兵器の優秀さなんですよね。もちろん指揮官も良かった。合理的な作戦を立てられる人が軍を率いていたので。

そういうテクノロジーの進歩と、その進歩を使ってどうやって利益を上げるかという話。

めちゃくちゃな話になっちゃったんですけど、そんなところですかね。

また明日、再见(さようなら)

 

参考:Voicy音声版はこちら:「テクノロジーの格差を利益の源泉にする」

 

 

【参考書籍】

アウグストゥス帝の話は、確かこの「ローマ人の物語」シリーズからの抜粋。
ハンニバルとか、スピキオとか、カエサルとか、アウグストゥスとか、ハドリアヌスとか、そういう名前を聞いた時に、

「ああ、あいつね」

と思える事がどれほど人生を豊かにするか。

これは1巻だけど、全部で43巻ある。通読すれば世界史の知識と人間の洞察について大きな成果を得られる。
このシリーズは、塩野先生による人類の偉業だと思う。まじで。

永遠に古くならない知恵を得られるって事については僕も自信を持って請け合える。
理想を言えば10代、遅くとも20代前半のうちに読み通しておきたい本だ。一度読んでおけば、その後の人生にずーっとじんわり効いてる。長く効く方が、総利益は大きいに決まっとるんだから早いほうが良い。どんなに技術革新があろうと、冷蔵庫が出てこようと、noteが出てこようと、ローマ人の物語の価値は無くならないって事が大事なんだ。

パッと読んで一瞬だけやる気盛り上がって、すぐに気持ちが消える本には時間を遣わない事、蓄積になることに時間を遣う事、成功に秘訣があるとすればこれだけなんだ。

 

奴隷のしつけ方。壮大なローマ時代のパロディであり、真剣なジョークである。
僕自身はすごく楽しむ事が出来た。マルクス・シドニウス・ファルクス、という架空のローマ貴族が書いた事になっているが、ここらのフィクションを楽しめるかどうかが重要分岐点。これって基礎知識が大いに関係していると思うのだな。

ローマ人の物語で、前提知識を仕込んでるからポイントポイントでつい嬉しくなる。だからローマ人の物語は早いうちに読んどいた方が良いんだよ。
さて、この本の制作チームの真の狙いは、従業員のマネジメント法の提案なのだということ。
「フィクションならどんだけエグい事書いてもオッケー!」
って感じ。従業員をいかにして管理すれば良いか?を、ある意味で突き詰めた本だ。

ご多分に漏れずだが、目次をパラパラ読んで、僕はすぐさま「奴隷と性」の項目から読み出した。お約束である。
「主人とのセックスを喜ばない奴隷など居ない」
とあって、ふーむ、となるし、マルクスシドニウスは自分とこの女子奴隷たちにめっちゃ子供産ませてるし、ふーむ、となった。
あと、ファミリアの管理法の奥義について、抜き打ち訪問に限る、ってのも大いに頷かせられた。僕も自分の人生のどこかで役立てたい。